古民家投資とは?中古住宅との違いを考察してみた

最終更新日

古民家投資とは?中古戸建て投資との違い

目次

  1. 古民家の定義
  2. 古民家で不動産投資する理由
  3. 古民家投資のメリット
  4. 古民家投資のデメリット
  5. 古民家投資を成功させる5つのポイント
  6. まとめ

 

不動産投資はマンションだけではありません。

 

築年数が経過した一戸建てを活用した不動産投資する人も多くなってきました。ファミリー層やシニア夫婦など、ターゲットを明確にすると理想的な運用ができる可能性もあります。

 

そんな中注目されているのが「古民家投資」です。今回は古民家の定義や古民家のメリットやデメリット、古民家投資を成功させるポイントをまとめて解説します。

古民家の定義

最初に古民家の定義について解説します。

 

古民家とは、築年数が経過した中古戸建てです。中古戸建ては、一度でも入居した物件が該当した戸建てです。つまり、古民家も中古戸建てに該当するのです。

一般的には築年数30数年となると「築古物件」と呼ばれます。古民家はさらに築年数を重ねている「超築古物件」に該当します。

そうした築年数が経過している物件に狙いを定めて投資することを「古民家投資」と呼んでいるのです。ちなみに、一般的に古民家は築年数40年超、中古戸建ては築年数40年以下の戸建てのことを指します。

古民家とは?古民家で不動産投資する理由とは

古民家で不動産投資する理由

ここでは、古民家で不動産投資する理由を解説します。

 

一戸建て賃貸を狙っているターゲットは、「のびのびと子育てがしたい」「家庭菜園やペットを飼うために庭が欲しい」などの需要を持っている人達です。マンションやアパートなどの集合住宅との差別化ができますし、一戸建てはアパート、マンションと市場に出回っている物件数が圧倒的に少ないのも特徴です。

 

そうした状況からも、古民家投資はライバルになり得る物件が少なくて競争力が高いと言えます。しかしながら、市場に出回っている1,000万円~3,000万円程度の中古戸建を買っても大した収益は得られません。

 

そうしたことから、古民家投資に取り組む人の多くは、500万円以下の一戸建てを購入した後に、リフォームして高い利回りで賃貸することで家賃収入を得ているのです。古民家投資の対象になる物件には、以下のような特徴があります。

 

・エリアが悪い(都心から離れている)

・築古物件が多いエリア

・購入金額が低い(入居が見込めずリフォームが大変)

 

とある不動産検索サイトの調査では、古民家投資を考えている大半が500万円以下の中古一戸建購入を検討しているということが判明しました。

古民家投資のメリット

ここでは、古民家投資のメリットを解説します。

 

古民家投資は、非常に安い初期投資額で始められるのが大きなメリットです。

 

①ローンなしでも購入できる場合も

物件価格がとても安いので、自己資金だけで購入できる場合があります。

 

自己資金で解決するので、金融機関の融資や審査に費やす時間や手間が省けるだけではなく、運用している金利変動や返済額を気にする必要もないのです。

 

②高利回りの期待

古民家投資を始めてみたい人にとって、高い利回りはメリットです。

 

物件価格200万円の古民家を購入して、リフォーム費用に100万円掛かったと仮定します。完成した後に月5万円で賃貸に出したとすれば、表面利回りは年間収入60万円(5万円×12ヶ月)÷投資額300万円×100=20%。

 

即ち、リフォーム費用を含めても年間60万円の利益で20%の利回りが期待できるのです。そうなると、およそ5年間で初期投資額が回収できる計算になるのです。

 

③短期間での投資額回収が可能

利回りが高いので短期間で初期投資額を回収できます。

 

先程ご紹介した通り、利回りが20%なら初期投資費用を5年間で回収できます。戸建てであればファミリー層の入居が見込めますし、入居が決まれば比較的長く住み続ける可能性が高くなります。入居時期が長いので、その間は安定収益が得られる可能性がグッと高くなるでしょう。

 

古民家投資のメリットやデメリット

古民家投資のデメリット

古民家投資にはさまざまなメリットがある反面、デメリットも多く存在します。中古物件の運用とは違うデメリットもあるので、理解しておく必要があります。

 

①致命的な欠陥が修復不能に繋がる

柱の腐食や雨漏り、建物に関する不具合は修復不能に繋がります。

 

そうなると、高額なリフォーム費用が掛かる可能性があります。古民家物件の売買契約は、売り主が買い主に対する「瑕疵担保責任」が付いています。シロアリなど目に見えない欠陥があった場合には、売り主負担で修繕したり買い主から契約解除を求めることもできます。

 

②リフォーム費用が高額になる場合も

大規模修繕や当初よりも難しい補修となった場合、リフォーム費用が高額になって物件価格を超える場合もあります。

 

給排水設備損傷は高額費用になりやすいのです。古民家投資の場合には、初期投資費用には物件購入価格以外にも、リフォーム費用も含めるのが一般的。価格が低い古民家投資物件を購入しても、リフォーム費用がかさむと利回りが下がってしまうことにもなり兼ねません。

 

③収益化するまでのタイムロス

古民家投資は、購入や修繕、入居者募集や入居者が決まるまで収益が発生しません。

 

サラリーマンが副業で不動産投資を行なう場合には、休日に自分で修繕作業すると完成まで多く時間が必要です。リフォーム業者に全て任せられますが、高額な費用が負担になって利回りが低くなります。

 

古民家投資を成功させる5つのポイント

ここでは、古民家投資を成功させる5つのポイントを解説します。

 

①初期投資額は低いがリスクは高いことを確認

初期投資額が少ない古民家物件は、リフォームや物件確認で気を付けなければならないポイントが非常に多いです。

 

以下にまとめてみました。

 

・どのくらいのリフォームが必要か?

・リフォームの規模や金額はどの程度か?

・目に見えない瑕疵はないか?

・修繕後の入居者需要はあるか?

・どれくらいの家賃を設定することができるか?

など。

 

事前に考えておくべきことは多くあります。

 

②修繕費をどれだけ安く抑えるか

古民家物件は修繕が欠かせません。

 

そのため、それだけ修繕費を抑えるかも重要なポイントです。修繕内容にもよりますが、「自分で修理できるところはDIYで修理」するオーナーも多く存在します。リフォーム会社に任せれば手間は掛かりませんが、そうなると大きな金額が掛かりますし、利回りの低下につながりかねません。

 

③購入段階で出口戦略を立てる

古民家投資は築年数が古いので、出口戦略が限られます。

 

古民家物件を購入する前には「物件を今後どうする予定か」などのと出口戦略をしっかり立てておくこともポイントです。

 

古民家投資で考えられる出口戦略をまとめました。

 

・貸せるだけ貸して所有し続ける

・初期投資額を回収して売却できる状態の間に売却

・更地にして新築を建てる

・更地にして土地売り

など。

 

④知識や経験と最新情報

古民家投資の成功は、知識や経験などのノウハウと最新情報も必要です。

 

「購入すべき物件か見送るべき物件か」を見極める力、「どれくらいのリフォーム費用が必要か」を計算する経験、費用や期間を見積もる知識、や修繕やDIYの知識や最新情報など。

 

古民家投資には、身に付けるべき知識や経験は数多く存在しているのです。

 

⑤セミナーや人脈を活用する

古民家投資の経験やノウハウ、最新情報が無いまたは不足している場合にはセミナーや人脈を活用しましょう。

 

古民家投資だけではなく、不動産投資の成功率を上げる上でも、生きた最新情報がポイント。生きた最新情報を得るために有効なのがセミナーへの参加、セミナーに参加して出会う人脈です。

 

古民家投資を成功させるポイントとは

まとめ

古民家投資は、新築戸建てや中古戸建てと比較して高い利回りが期待できます。

しかしながら、土地や建物の判断や出口戦略など、多くの高度なノウハウと経験、最新情報が求められます。古民家投資を始める以前にしっかりと勉強して知識や情報を少しでも多く身に付けることを意識しましょう。